コロナ禍と過食・過食嘔吐の相性がいい理由

いち段落ついたようでまだまだ私たちの日常が以前のように戻るにはたくさんの時間が掛かりそうですが、コロナ禍によって過食や過食嘔吐が重症化し易い理由をいくつかピックアップします。

表題にもした通り、コロナ禍の生活によって変わった私たちの日常と、摂食障害さんの過食症、過食嘔吐は本当に相性がいいものです。
せっかく過食の症状が落ち着いてきていたのに・・・
また再発したんじゃないか・・・
と不安を感じてる人も多いのではないでしょうか。

最近また症状が悪化してきたかも・・・と悩んでいる人がいましたら、無理もないのです。
コロナ禍でステイホームが日常になった今、過食や過食嘔吐の克服は相性が悪すぎるから。
甘いものを断とうとダイエットを始めた人がケーキ屋でアルバイトを始めるようなものなのです。


コントロールできない買い溜めが加速する
過食や過食嘔吐はステイホームそのもの
人との接触を断たれて時間が増える
お金を使わない
家篭りが正義になった


ご承知の通り、緊急事態宣言が出されてから、買い物の制限、小池都知事は3日に1回の買い物頻度に抑える様に呼びかけがありました。
ただでさえ食料の品薄に不安をあおられていると言うのに。健常者の方々でさえ買い溜めしてるのに。
私たち(過食嘔吐、過食症さんたち)はどうなってしまうんだろう、と真っ先に不安がよぎりました。
こんな世界的なパンデミックが起きている時に何を言ってるんだと思われるかもしれませんが、
私たちにとってはそれは日常でなくてはならないもの。
我慢しようとして出来ることではないのが摂食障害なのです。

買い物制限を受け、食品の品薄を感じた私の正直な感想は
「たくさん買い込んでおかなきゃ過食ができなくなる」という恐怖心でした。
買い溜めをしないようにとSNSの拡散やニュースを目にするほど、
買い溜めに走らざるを得ない状況になり心苦しくも買い溜めてしまう摂食障害者さんがきっとたくさんいたはずです。
私も不安から冷凍食品など冷凍庫がパンパンになるくらい買ってしまった一人です。
不安や心配という(ストレス)負の気持ちからの過食衝動ほどコントロールは効かないもの。

相性が悪い人とは上手くいかないどころか余計に拗らせるので仕方のないことです。

・過食や過食嘔吐はステイホームそのもの

シンプルにただ相性がいい。過食症、過食嘔吐の人は家にいると食べることへ意識がどうしても向いてしまうはず。
ステイホームと言われたら、家で食べる以外選択肢がなくなる人すらいるのではないでしょか。
家にいたらだいたい出来ることが決まってますよね。
寝るか、テレビやYouTubeを見るか、自宅で出来る趣味をするか、食べるか。
家で出来る趣味を持った人なら大丈夫なのかな?と思いつつ、やっぱり普段よりは過食衝動が捗ってしまうのではないのかなと思います。

ストレスが増え、閉鎖的な自宅という環境下で過食症状がひどくなってしまっても、致し方のないことなのです。

・人との接触を断たれて時間が増える

外部とのコミュニケーションがほぼ断たれた今、オンライン飲み会なども流行ってはいるものの
確実に人と顔を合わせる機会が減り、持て余す時間が増え、過食に走る。
人と合わなくていいから、体形や顔のむくみ、吐きダコも気にすることなく過食や過食嘔吐が出来ます。
普段仕事で夜間しか過食が出来ない人でも、テレワークならバレずに過食しながらでも仕事は出来てしまう。

とにかく人と会えない状況で自分の世界にこもりがちになり、過食や過食嘔吐をひたすら繰り返す生活が進んでしまうのがコロナ禍の生活です。

・お金を使わない

交際費や美容、ショッピングに使うお金が丸っと食費になってしまう恐れがあります。
外出できない分、溜まったストレスの捌け口にお金を使う事=食品を買い溜めてしまう。
なんてことがないでしょうか。
私は外食費や交際費が減った分、食費が跳ね上がりました。
お金を他のところに使えないが為、過食食品を2,3個多く手に取ってしまっています。

今までの必要経費にお金を使わない分、過食費用にあて易くなっている環境にあるのです。

・家篭りが正義になった

引きこもりも世界情勢によっては大正義です。
今はステイホーム。ただ家に引きこもっていればそれが正しい行動だと言われ誰からも非難されません。

元々は引きこもりがちになる摂食障害者さんも、今だけは家族、友達、同僚から外に誘われることもなく
家にこもってないで出掛けろと言われることもない。
自己顕示欲が少し高まりそうでもありますね。
ただ、扉を開けてみると、自室で過食や嘔吐行為を捗らせているだけという現実なのですが。。
それでも今は家にいることが何よりも評価されます。
家で過食していようが嘔吐していようが褒められる対象であることを考える余裕はないかも知れませんが
周りからの目も気にせず思う存分引きこもれる環境は、残念ながら摂食障害者さんには絶好の過食時間を過ごせることに繋がってしまうのです。


いかがでしょうか。
コロナ禍と過食嘔吐の相性はとにかく良い。納得です。
私は毎日1回は嘔吐していますが、やはり過食衝動に襲われる回数は増えました。
今はコントロールが出来るようにもなり、2回3回と繰り返すことはほとんどなくなりましたが
衝動が来るという事は、それほど過食し易い環境下に身を置いているということは明らか。

まだまだしばらくの間はコロナ禍は収まりが付きそうにありません。
私たちはこの困難を乗り切るのではなく、受け入れ共存していかなければいけません。
摂食障害と似ているように思います。
受け入れ、どう生きていくか考える。
そして変化していける自分で、この困難に立ち向かいたいものです。

コロナ禍と過食や過食嘔吐の相性がいいことは確かなのです。

最初に言った通り、ダイエット中の人がケーキ屋でしか働けない状況になったとき
私はダイエットは後ろ倒しして大好きなケーキを堪能します。
無理に自分に我慢というストレスを与えると、返って精神衛生上、良くない結果になることを知っていますので。

今は過食や嘔吐が捗って当然です。
自分を責めずに摂食障害と向き合いコロナ禍と摂食障害を乗り切っていきましょう。

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