過食嘔吐を誘発:吐きやすい食べ物

目次

  1. 過食嘔吐とは?
    1-1. 過食嘔吐の定義とは
    1-2. 『底』作りとは?
    1-3. 吐きやすい食べ物の探し方
  2. 過食嘔吐しやすい食べ物の特徴
    2-1. 嘔吐しやすい食べ物の特性
    2-2. 吐きやすい食べ物が嘔吐を誘発する理由
  3. 過食嘔吐しやすい食べ物リスト
    3-1. 柔らかく、滑りがいい食べ物
    3-2. 水分を多く含む食べ物
    3-3. ぬるぬるした食品
    3-4. 香料や辛みのある刺激の強い食べ物
    3-5. 高脂肪食品
    3-6. 炭酸飲料と温かい飲み物
    おわりに

1-1. 過食嘔吐の定義とは

過食嘔吐は、大量の食べ物を摂取した後に意図的に嘔吐する行為を繰り返す摂食障害の症状の一つです。過食症と共に過食嘔吐が現れます。過食嘔吐は、過食の後に体重の増加を避けるため、または食べ過ぎてしまった罪悪感や体重への過度な減量願望から、嘔吐します。指吐きやチューブ吐きなど吐き方は異なりますが、共通して自発的に嘔吐を誘発することが特徴です。

1-2. 『底』作りとは?

過食嘔吐を行う人が過食前に行う「底作り」とは、過食行為を行う準備として、特定の食べ物を最初に食べることを指します。この底作りは、食べ物の吸収を遅らせる為、または嘔吐の際に吐きやすくなるように消化に時間が掛かるものを過食初めに食べます。
私が底作りとして食べているものは生野菜です。生野菜は血糖値も上がりずらく消化吸収が遅いので私は必ず夕食の過食の一番初めにサラダを食べるようにしているマイルールが存在します。
人によって底作りの食品は違うようですが、大抵は同じような食品や食材の傾向があります。
興味がある方はこちらを読んでみて下さい。過食嘔吐の際に底作りを行う理由や底作りの目的について書いています。
『底』解説:過食嘔吐の前に行う食事の準備

1-3. 吐きやすい食べ物の探し方

過食嘔吐を始めてから17年以上が経ちますが、最初はとにかく吐きやすいものをネットで検索したものでした。今ではネットやSNSで同じ摂食障害を抱えた人の意見を簡単に見ることができます。
このブログを見ている方も摂食障害や過食嘔吐について知りたい方でしょう。

私がよく検索していたワードは以下の通りです:
●過食嘔吐 食材
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優秀なネットの検索機能を使えば簡単に過食嘔吐のことが分かりますが、少しだけこの記事でも紹介していきたいと思います。今回は過食嘔吐を繰り返す私自身が吐きやすいと感じた食品です。
※あくまで個人的な見解ですのでご了承ください。

2. 過食嘔吐しやすい食べ物の特徴

2-1. 嘔吐しやすい食べ物の特性

【水分を多く含む食品】
水分を多く含む食べ物は、胃の内容物が食道を通りやすく、嘔吐しやすくなります。例えば、スープや果物、ゼリーなどです。

【やわらかくて滑らかな質感の食品】
嘔吐の際に喉を通りやすく、嘔吐時の不快感や痛みを感じない食品です。ヨーグルトやアイスクリーム、プリンなど。

【胃を膨張させる炭酸飲料など】
炭酸は胃を膨張させることがあり、嘔吐を誘発することができます。また、炭酸の刺激でゲップと一緒に嘔吐を引き起こすこともあります。

【温かい食べ物】
温かい食べ物や飲み物は胃の動きを活発にし、嘔吐をしやすくなります。個人差があるため一概には言えません。白湯やスープなどを嘔吐前に一気に飲む人もいるようです。

2-2. 吐きやすい食べ物が嘔吐を誘発する理由

喉を通りやすい食品は、胃の内容物を喉に押し上げるのが比較的簡単にできるので、嘔吐を引き起こすことができます。また酸味のある食べ物や刺激の強い食べ物も、胃の粘膜を刺激し、嘔吐を誘発する可能性があります。油っぽい食品やスイーツなどは次の理由により嘔吐を誘発するとされています。

【油っぽい食品が嘔吐を誘発しやすい理由】
●消化が遅い:高脂肪食品は胃に長く留まり、胃の重さや不快感を感じさせる。
●胃酸の分泌が増える:油っこい食べ物が胃酸の過剰分泌を促し、胃の刺激となる。
●胃の動きが遅くなる:脂肪の多い食べ物は胃の内容物の移動を遅らせる。
●胆汁の逆流:油脂が胆汁の分泌を促し、過剰になると胃に逆流して刺激を与える。

【砂糖や甘味料を含んだ食品が嘔吐を誘発しやすい理由】
●血糖値の急激な上昇:高糖質食品を食べると血糖値が急上昇し、その後急激に下がります。この変動が身体にストレスを与え、吐き気を引き起こすことがあります。
●胃酸の分泌が増える:甘い食べ物は胃酸の分泌を促し、特に空腹時の大量摂取は胃酸過多を引き起こし、胃の不快感や吐き気につながります。
●消化が遅い:糖質の高い食べ物は胃からの排出を遅らせるため、膨満感や胃もたれで不快感を起こします。

ポイントは消化が遅く胃に残りやすい食べ物や胃酸の分泌を増やすことで嘔吐を誘発できる食品です。
また過食症のように一度に大量の食べ物を摂取すると、嘔吐を誘発しやすくなります。このように吐きやすい食品と大量に食べる過食行動が組み合わさると、嘔吐しやすい状況が生まれやすくなります。

3. 過食嘔吐しやすい食べ物リスト

3-1. 柔らかく、滑りがいい食べ物

・ヨーグルト
・アイスクリーム
・チョコレート
・ゼリー
・プリン
・生クリームやカスタードクリーム

これらは喉を通りやすく、嘔吐しやすい食品です。
感覚には大きく個人差があり、中には吐きやすいとされている食品でも食べる順番や吐き方によっては沈む(※)ことがあります。
(※)「食品が沈む」という表現は、食べたものが胃に落ち着いてしまい消化が始まることを指します。食品の種類によっては胃に沈んでしまい吐けなくなる食品もあります。
吐きづらい食品についてはこちらの記事で紹介しています。
吐きづらい食べ物10選 – 摂食障害と前向きに闘う方法-ポジティブに過食嘔吐と生きる (kasyoku-plus.com)

3-2. 水分を多く含む食べ物

・ゼリー
・スープ
・スムージー
・フルーツ類

水分が多いため、喉を通りやすく嘔吐しやすいと考えられています。
寒天ゼリーは消化も遅いので底作りとして過食の初めに食べる方も多いようです。消化が遅くて吐きやすい食材が過食嘔吐の際は好まれます。
私はゼロカロリーゼリーを常に冷蔵庫に常備していました。拒食の時はカロリー制限の食事として、過食の時は嘔吐をしやすい食べ物として、食べていました。

3-3. ぬるぬるした食品

・納豆
・とろろ
・山芋
・オクラ
・春雨

これらも喉を通りやすく、嘔吐しやすい食品です。これらの食品は、もし消化してしまっても栄養を摂取でき、カロリーが低いというメリット付きです。甘いもの、デザート系の食品と比べるとローカロリーで健康的な食材です。例えば、サラダの後に納豆を食べることで、消化の遅いサラダ+吐きやすい納豆、と組み合わせて過食嘔吐の対策をしていました。

3-4. 香料や辛みのある刺激の強い食べ物

・カレー(スパイスが豊富に含まれる辛いカレーは、胃の刺激となります)
・キムチ(キムチに限らず辛いものは胃を刺激し吐きやすい)

スパイスや辛み成分など、普段から摂取しない食品の強い刺激が胃に負担をかけ、吐き気を誘発する要因となることがあります。

3-5. 高脂肪食品

・ファーストフード
・フライドチキン
・プライドポテト
・から揚げ
・天ぷら

などのこってりとした高脂肪なジャンクフードや揚げ物は消化が遅れ長時間胃に残留するので吐きやすいとされています。

3-6. 炭酸飲料や温かい飲み物

・ソーダや炭酸水
炭酸は胃を膨張させ、ゲップとともに嘔吐を誘発しやすくします。
・白湯などの温かい飲み物(ホットミルクなど)
・スープ系(コーンポタージュなど)

温かい飲み物は胃の動きを活発にし、嘔吐をしやすくする場合があります。

◆おわりに

吐きやすい食品と言ってもそれは人によって、吐き方によって、吐く環境や食事を開始してからの時間によって、大きく異なります。
過食嘔吐を続けると、自分にとって吐きやすい食べ物が分かるようになりますが、その日の体調や嘔吐が習慣化すると思うように吐けない日もあります。吐きやすい食品が定期的に変化する場合もあります。過食嘔吐を抱える人たちは自分にとっての吐きやすい食品を常に探りながら嘔吐しているのです。ただ、確実に吐ける食品というものはありません。
ここで紹介した食品もあくまで傾向として取り上げており、実際には吐きやすい食品でも吐けないケースもありますのでご参考までに読んでいただければと思います。

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