前回は過食嘔吐を誘発する吐きやすい食べ物を紹介しましたが、今回は反対に吐きにくい食べ物10選を書いていきたいと思います。
前回の記事はこちら→過食嘔吐を誘発:吐きやすい食べ物
目次
1. 『沈む』食材とは?
過食嘔吐者の間で隠語の様に使われている、沈む食品とは何のことか。
『沈む』とは吐いたときに胃の底に沈んで出てこないものを言います。
「沈む」という表現は、食べたものが胃に留まり、嘔吐によって吐き出すことができない状態を指します。食べたものが胃に「沈んで」しまう感覚を表現している言葉で過食嘔吐をしている人がよく使う言い回しです。具体的には、食べ物が嘔吐できずに胃に留まり消化されてしまったり、特定の食品や食材が嘔吐できなくなる状態を意味します。過食嘔吐をしている人にとって、この『沈む』という状態は強いストレスになり、食べ物が吐けないことによる不安や焦りを煽る言い回しです。
2. 吐きにくい食べ物の特徴
嘔吐の際に吐きにくい食品や食材の特徴は消化が難しいものや、喉を通りづらい固形物や重みのある食べ物が挙げられます。
吐きにくい食べ物の特徴は下記のような食べ物が考えられます。
●固形食品
特に、パンや米などの炭水化物や、肉や魚などのタンパク質を含む固形の食品は、胃の中で消化が進むまで時間がかかるため、沈みやすく嘔吐しにくい傾向があります。
●硬い食品
噛んでも小さく砕けにくいため、消化されにくく、喉も通りにくいので嘔吐が困難です。
(例:固いお煎餅、お肉、スルメイカなど)
●食物繊維が豊富な食品
野菜や果物などの食物繊維が豊富な食品は、胃の中で膨れやすく、消化も遅いため、嘔吐しにくいとされています。
●高脂肪の食品
揚げ物やフライドポテトなどの高脂肪な食べ物は消化が遅く、胃に長く留まるため、沈みやすく嘔吐が難しくなります。
3. 吐きづらい食べ物リスト10選
嘔吐経験で色々なものを食べては吐いてきましたが中でも沈みやすい、吐きにくいと感じた食べ物や過食の際には選ばないようにしている食品食材10選です。
●麺(ラーメン、パスタ、焼きそば、うどん)
麺系はまず第一に避けてる食品の一つです。
言わずもがなラーメンなんてのはめちゃくちゃ高カロリーですし、(元々脂っぽい次郎系や家系ラーメンなんかは大好きですが)沈んで出てこないので今はほとんど食べません。
パスタも冷凍パスタなんかは簡単で美味しいものが多いので過食嘔吐者としては嬉しい食材ではあるのですが、とにかく『麺』ということで避けます。
麺と並んで米も吐きづらい方がいるようですが、私は断然お米よりも麺が危険度高いと思っています。
吐いたときに細かく噛み切られていない麺の断片が喉に突っかるので苦手です。
●もちもち系食品
これはあえて“もちもち系”と付けました。
色々な種類の“もちもち”がありますからね。
近年もちもち食感のパンやデザート、お菓子が増えていますが、もちもち系の食べ物は重くて胃で沈むやすく水分とも相性が悪いように感じます。水分と一緒によく咀嚼しながら食べれば大丈夫かもしれませんが、過食中は咀嚼回数も気にしていられないので、不向きです。
なのでもちもちと称するもの(お餅、白玉、お団子、大福、タピオカなんかも)全部だめです、沈みます。
●ピザ
まずピザの生地はもちもちしたものが多いですよね、だから吐きにくい。
それからチーズ。これが生地とくっ付いて塊になりやすいのでとても吐きずらいんです。出てきません。詰まります。
ピザも大好きですが我慢している食べ物の一つ。
●辛い物
沈むというより、吐く時にしんどい思いをします。唐辛子系は嘔吐の際に鼻につんとのぼってくる辛さがあります。吐いている途中も喉がヒリヒリするのでおすすめしません。
吐く行為って正直、楽な行為ではないので、吐くことが辛くなる食品は単純に避けたいところ。
鼻で辛さに苦しむのが嫌な人は避けましょう。
●お肉
とにかく詰まります。消化は遅い食品ですが細かく砕きにくいので塊で沈みます。
細かいバラ肉なんかは食べたりしますがステーキ肉みたいなある程度大きい塊のお肉はまず出ないと心得ておきましょう。
●チョコレート
人によってはチョコレートは吐きやすいものに分類される方もいるようですが
私は吐きずらい食品にカテゴリーしています。
吐きづらい、吐けない、というよりは吐いたかどうか分かりづらいんです。
板チョコなんかは体内で溶けて他の食品と混ざったりするので。
吐けないではなく、避けている不安要素食品、といった方が正しいかもしれません。
●パン
これもまた人によって、そしてパンの種類によって異なります。
私が吐きづらいパンは、食パン、あんパン、生地がもちもちしたパン、メロンパン、フランスパンなど
比較的重量感があるパンや菓子パンです。
蒸しパンのような生地が軽めの菓子パンは牛乳などの水分と一緒に食べると吐きやすいですが、もちもち系のパンや重みのある菓子パンは避けています。
●こんにゃく、じゃがいも系、形の大きい食品(野菜など)
飲み込みずらい食べ物、重さがある食べ物は単純に詰まりますので沈む食品です。
こんにゃくや野菜などは消化しても低カロリーですがじゃがいも系の食品(ポテチ、フライドポテト)は定番の要注意食品です。
●お米
小さく散らばるので吐いても少量に感じます。
完吐きをしたい人には不向き、神経質になりやすい食品です。
ある程度吐ければあとは吸収しもいいや、という気持ちで食べましょう。
(麺とお米はかなり出る出ないの個体差あるようです)
●人から貰った食べもの
どんな食べ物であれ、人からいただいたお土産、家族が作ってくれた料理、これはを吐く前提で食べる時はどうしても申し訳ない気持ちになります。これは気持ちが沈みます。(落ち)
さて、ざっくりでしたが10選ご紹介しました。
4. 吐きづらい食べ物を食べてしまったら
●嘔吐の仕方を変えてみる
嘔吐の刺激に慣れてしまって吐けない場合もあるので吐き方をいつもと変えてみたり、刺激する場所を変えてみたりすると嘔吐を誘発できることがあります。
●水や白湯を飲んで再度嘔吐してみる
水分を大量に飲んで嘔吐を誘発するのはよく使われる手法です。
●運動をする
激しい運動、特に走る、跳ぶなどの運動は、胃に圧力をかけ、胃酸と一緒に食べたものが逆流し不快感や吐き気を引き起こします。
●落ち着く
不安や罪悪感を感じることがありますが、まずは深呼吸をして、できるだけ落ち着きを取り戻しましょう。焦らずにゆっくりと嘔吐を誘発しみてください。
◆おわりに
過食嘔吐してるからって好きなものがなんでも食べれるわけではありません。
過食中も吐けるものと吐けないものを意識してますし食べる順番や時間だって気にしなくてはいけません。過食嘔吐もただ目の前に好きなものを並べて食べまくるのではなく、吐くことを考えて食べています。吐く前提で食べているのです。
吐きにくい食べ物と言っても、嘔吐に慣れれば吐き出せるようになることもあります。私の場合はパン類は吐けるようになりました。もちろん、昨日まで吐けていた食品が今日は吐けない、という日もあります。
過食嘔吐に絶対吐ける食材、絶対に吐けない食材はありません。あくまで傾向であって、それを頼りに過食嘔吐を許していてはいけません。
吐きにくい食材を知ることで吐けないときのパニックや精神的恐怖感を少しでも楽にしてあげてください。